王国の7つの地方と3つのテーマ
ストア紹介文やオープニングで語られるように、Skyの王国には7つの地方があります。孤島、草原、雨林、峡谷、捨てられた地、書庫、そして暴風域・原罪です。暴風域・原罪をなぜひとつとして数えるかと言うと、日本語に翻訳される前の英語版ではどちらもEye of Edenという名前だからです。そして、Eye of Edenが7つ目の地方であることはヘルプに書いてあります。
そしてこれらの地方には、大きな3つのテーマが存在することがわかっています。「一日の流れ」「一人の人生」「一国の盛衰」です。
このテーマについて、孤島から書庫についてはすでに様々なところで語られています。それぞれの資料でどう語られているのか、これについてまとめていきます。
最後におまけで、残されたもうひとつの地方である「暴風域・原罪」、そして王国には含まれませんが星の子が行けるもうひとつの領域である「天空」について、これらの3つのテーマにどう当てはめられるかの考察をしていきたいと思います。
一日の流れ
まず第一回公式日本語生放送(https://youtu.be/cK4exWD56EA )でリードアーティストのYuiさんがおっしゃっていることを取り出すとこうなります。正直これが一番簡潔でわかりやすいと思います。
孤島:夜明け(ゲーム内でも英語では孤島はIsle of Dawn(夜明けの島)と呼ばれています)
草原:昼
雨林:雨の時間
峡谷:夕暮れ
捨てられた地:日が沈んで暗くなる
書庫:夜
確かにこれはなんとなくそれぞれの地方の雰囲気で分かりますね。
Gnomon School(英語)(https://youtu.be/FwcNVlpymNk )でのYuiさんの発言ではより詳しくなっています。
孤島:Dawn, the Sun is just right about to rise(夜明け、太陽がまさに昇ろうとしている)
草原:Day, when the Sun is up high and the bright light is hitting you and everything's warm and happy(日中、太陽が高く昇り、明るい光があなたに当たっていて、すべてが暖かく幸せな気分になっている)
雨林:Rain(雨)
峡谷:Sunset, the Sun is about to set. It's a golden hour. Everything is pretty and gorgeous and juicy(日没。太陽が沈もうとしている。それはゴールデンアワーである。すべてがきれいでゴージャスでジューシーである)
捨てられた地:Dusk, when the Sun is setting, and you are losing the sunlight, things that are looking scary and dark(黄昏、太陽が沈みかけている時で、あなたは太陽の光を失っていて、怖くて暗いものを見る)
書庫:Night, the Sun has already set and it's time for you to reflect on all the experiences you had in the day, and then to expect that new day to come. The night is a special moment where like you lost the light but you're expecting another light to come. This is a cool time of the day(夜、太陽はすでに沈み、その日に経験したすべてのことを振り返り、新しい日が来ることを期待する時間となる。夜は、光を失ったようだが、別の光が来ることを期待している特別な瞬間である。これは1日の中のクールタイムである。)
時間帯と各地方のコンセプトをどのようにマッチさせたかもよくわかる説明ですね。
SunsetとDuskはそれぞれ日没、夕暮れと訳されてしまうので言葉の上では違いが分かりにくいですが、ゲーム内での描写、それから上のYuiさんの説明を読むとTGCが意図した違いのイメージが掴めると思います。Sunsetにあたる峡谷はこれから日が沈む、でもまだ太陽は見えているから明るくてしかも綺麗な、夕陽の時間帯であり、Sunset(峡谷)とNight(書庫)の間であるDuskにあたる捨てられた地は太陽は完全に沈み、まだ明るさは微妙に残っていて夜とは言いがたいけれども十分暗いし恐ろしい、そんな微妙な時間というわけです。
この中で、
孤島:Dawn
草原:Day
雨林:Rain
峡谷:Sunset
捨てられた地:Dusk
書庫:Night
については開発段階からの(現在でも開発チームの中ではそう呼ばれている?)各地方の呼称のようで、コンセプトアートなどではこちらが使われることが多くゲーム内の呼称はほとんど使われていません。そのため考察上覚えておくと役に立つと思います。この記事でも、英語だとそれぞれの地方は上の呼び名で呼ばれることが多いです。
ちなみに暴風域・原罪は「Storm」と呼ばれています。天空については少ないですが、概ね「Orbit」と呼ばれているようです。
一人の人生
一日の流れと同じく、まずは第一回公式日本語生放送のYuiさんの説明です。
孤島:生まれてまもない頃、色んなものが新しくて、理解が追いつかないような状態
草原:何もかもが明るくて楽しくて暖かい、色鮮やかな子供時代
雨林:ティーンエイジ/思春期、心が複雑になってくる
峡谷:体も心も成長して成熟してきた成熟期
捨てられた地:歳をとり、だんだん体力もなくなってきて自信がなくなり、自分が死に近づくにつれて1回落ちるような人生の悩みの多い時期
書庫:人生の終わりを悟って次の世代に向けて何かできるかなというような心境になる時期
続いてGnomon Schoolでの言及をまとめるとこうなります。
孤島:Birth, when you're just born into the world(誕生、世界に生まれたばかりの時期)
草原:Childhood, you're a little kid running around happy. Everything is cool, everything is nice to you, bright, great(子供時代、あなたは小さな子供で、楽しそうに走り回っている。すべてがクールで、すべてがあなたに親切で、輝いていて、素晴らしい。)
雨林:Adolescent(動画の資料より), teenage, emo moment of the life. You're about to grow out of the childhood. You're not as big as adult, not as capable as adult here so your emotion is so complex(思春期、ティーンエイジ、人生の感傷的な瞬間。子供時代から成長しようとしている。大人のように大きくなく、大人のように能力があるわけでもないので、感情はとても複雑である。)
峡谷:Maturity(動画の資料より), when your life is at the peak and everything is great. You're capable physically and mentally. You have resources. You have money(成熟期、人生がピークに達したときで、すべてが素晴らしい状態。肉体的にも精神的にも能力がある。資源もある。お金もある。)
捨てられた地:Midlife crisis, where you're aging and this is starting to become a real sound in your brain and you're gonna face challenges and you're gonna start to see the negative sides of the world and you're gonna start to lose a health. It's a difficult time of the life(ミッドライフクライシス、年齢を重ね、それが脳裏にリアルに響くようになり、困難に直面し、世界の負の側面を見るようになり、健康を失い始める。人生の中の困難な時期。)
書庫:Old age, where you are somewhat enlightened. You are prepared to die, you are looking back at the life and you're accepting everything you've done then preparing yourself for the coming generation what you can offer(老年期、ある程度悟りを開いている。死への覚悟ができており、人生を振り返り、自分がしてきたことをすべて受け入れ、来るべき世代のために自分が提供できるものを準備する。)
Yuiさんはこの講演の中で、上記の「一日の流れ」と「一人の人生」というテーマがゲーム内でどのように生かされているかを語っています。
孤島:In the birth, it's pretty obvious that the Sun is about to rise. It's very hopeful you're gonna fly into the light. Everything is mysterious.(誕生では、太陽が昇ろうとしていることは一目瞭然です。あなたが光の中に飛び込んでいくことは、とても希望に満ちています。すべてが神秘的です。)
草原:In the childhood, everything is round and soft and welcoming warm.(子供時代では、全てが丸くて柔らかくて暖かく迎えてくれます。)
雨林:Rain level is cold, everything is rigid but there's also warm pockets.(雨のレベルは冷たく、すべてが硬いですが、暖かい場所もあります。)
※雨林については「一人の一生」のテーマについて語る中で「I think this maps pretty well with the environment of rain like it's cold, it can be scary, it can be lonely but also could be cozy and there's like interesting mixture of emotion.(これ(ティーンエイジというテーマ)は、雨という環境とよくマッチしていると思います。寒くて、怖くて、寂しくて、でも居心地がよくて、面白い感情の混合があるのです。)」とも言及しています。
峡谷:Sunset is all about directionality. Everything is dynamic and powerful in exciting and lighting is a strong and vibrant.(日没は、方向性が重要です。すべてがダイナミックで力強く、刺激的であり、照明は強くて活気があります。)
捨てられた地:Midlife crisis, the dusk is obviously lacking light, and dark, and difficult, and there are more challenges to overcome.(ミッドライフクライシス、夕暮れは明らかに光が不足していて、暗く、困難で、克服すべき課題が多いです。)
※書庫については触れられていませんでした。
「人生」というテーマと大精霊の関連
第二回公式日本語生放送(https://youtu.be/12iKbUJRiy0 )では、「一人の人生」というテーマと大精霊との関連についてもYuiさんがちらっと触れています。
「大精霊をデザインするコンセプトのひとつとして、自分が赤ちゃんだった場合に見える大人の状態っていうのも表現してます。赤ちゃんから見た時にめちゃくちゃ背が高くて、全然年の離れた存在、賢そうでちょっと怖くてっていう存在で、自分が子どもたちの時に大人はどう見えたか、ちょっと滑稽でちょっとでかくて、でも楽しい、ってそういう感じで決まりました。」
ここでは恐らく孤島と草原の大精霊にしか触れていませんが、Gnomon Schoolの講演ではちゃんと全員について説明がついています。早速見てみましょう。
孤島の大精霊:What does a baby see an adult like? What's an adult look like from a baby's perspective? So a very first Elder is a super tall old man. Compared to a baby, all the adults are old and giant and this is the guiding figure who leads you into the journey.(赤ちゃんは大人をどんな風に見ているのでしょうか?赤ちゃんの視点から見た大人とはどんな感じなのでしょうか?だから一番最初のエルダー(英語では大精霊のことをElderと呼ぶ)は、とても背の高いおじいさんです。赤ちゃんから見ると、すべての大人が年老いていて、巨大で、あなたを旅に導いてくれる存在です。)
草原の大精霊:When you're a child, all the adults are big and fluffy and playful and warm welcoming. So this guy is a chubby giant. This guy's actually one of my favorite.(子供の頃は、大人はみんな大きくて、ふわふわしていて、遊び心があって、温かく迎えてくれる存在です。だからこの人はぽっちゃりとした巨人です。実はこの人は私のお気に入りのひとつなんです。)
雨林の大精霊:When you're in teenage, adults are slightly more capable than you are. So this is like inspired by what we call the cool and there's like a slightly older on who's always capable and more knowledgeable than you are and but she's cool and sometimes not, sometimes can be mean.(10代の頃は自分より大人の方が少しだけ能力が高いのです。だからこれは、私たちが「クール」と呼んでいるものに触発されたもので、常に能力があり、自分よりも知識が豊富で、でもクールだったり、そうでなかったり、時には意地悪だったりするような、少し年上の大人がいます。)
峡谷の大精霊:Sunset is when you're at the prime. When you're at the prime, all the adults around you are your competitors. So these are like two twins who are always competing to each other.(日没はあなたが最高潮に達した時です。あなたが最高潮に達しているとき、あなたの周りにいるすべての大人があなたのライバルです。だから、この2人は常に競い合っている双子のような者達なのです。)
捨てられた地の大精霊:Dusk is the moment when you feel the loss. So we try to characterize this guy as soldier who has lost in pain now who used to be strong but now suffering.(黄昏は喪失感を感じる瞬間です。そこで私たちは、この人を、かつては強かったが今は苦しんでいる、痛みに負けた兵士として特徴づけようとしています。)
書庫の大精霊:In the night, you're more neutral or enlighten a little. So there's not as much characteristic but it's more serene.(夜になると、よりニュートラルになるか、少し悟りを開いたような状態になります。だから特徴はあまりありませんが、より落ち着いています。)
ここから、恐らくは「一人の人生」の各世代から見た「大人」、ということになるのだと思われます。峡谷で大人に追いつきますから、同世代になるわけです。捨てられた地以降の大精霊もその地方の「人生」のテーマに沿っているため、恐らくは同世代でしょう。
また、ここでYuiさんは「Because these are guiding figures, we try to get more positive side of humanity.(これらの人物は指針となる人物なので、私たちは人間のポジティブな面を表現しようとします。)」と語っています。
一国の盛衰
さて、ようやく三つ目のテーマです。
第一回公式日本語生放送では、Yuiさんは「いわゆる人類の、と言ったら大きいんですけどひとつの文化、文明が興って、栄えて、衰退していくっていうその流れも各エリアで表現しようとしている」と言っています。
GDCでYuiさんが行った講演の資料(https://www.gdcvault.com/play/1026903/Art-of-Sky-Children-of )(PDF、英語)
には、こう書かれています。
孤島:Primitive(原始的)
草原:Harmony with Nature(自然との調和)
雨林:Industrialization(工業化)
峡谷:Peak of Civilization(文明のピーク)
捨てられた地:Apocalypse(終末)
書庫:Post Apocalypse(終末後)
Gnomon Schoolではもっと深く掘り下げます。
「It's also similar to human life. This is a life of a civilization.(これは人間の一生にも似ています。これは文明の一生です。)」
孤島:Dawn is the level where everything is primitive. Things have just established. So all the elements you see in dawn level are supposedly primitive. It's like a stone carved things and there's no technology.(夜明けは、すべてが原始的なレベルです。物事が成立したばかりです。ですから、夜明けのレベルで見られる要素はすべて原始的なものに見えます。石を彫ったようなもので、技術はありません。)
草原:Day is a level where civilization is still living in harmony with nature. So everything is living well with the green and creatures.(日中は、文明がまだ自然と調和して生きているレベルです。だから、すべてのものが植物や動物とうまく共存しています。)
雨林:Rain is where the industrialization just has begun. So you're going to start to see more development of technology.(雨は工業化が始まったばかりの状態です。だからテクノロジーの発展が見られるようになります。)
峡谷:Sunset is at the peak of the civilization. So you see more they're using abundant resources and hoarding a lot of things and building lots of things and having fun.(日没は文明のピークです。だから豊かな資源を利用し、たくさんの物を蓄え、たくさんの物を作り、楽しんでいる様子が見られます。)
捨てられた地:Dusk is when you did it too much and then now the civilization is a falling.(黄昏は、それをやりすぎて文明が衰退している時です。)
書庫:Night is after the civilizations fall. People gather whatever they can and try to survive or try to leave something behind for the coming generation.(夜は、文明が崩壊した後です。人々はできる限りのものを集め、生き延びようとしたり、次の世代のために何かを残そうとしたりします。)
「感情」のテーマ
この3つのテーマの他に、GDC2019というイベントでストーリーライターのJennie Kongさんが講演した時に使われたスライドでも各地方のテーマが示されています。これは「感情」のテーマです。
※講演の動画はこちら(https://youtu.be/wQP9spsb_IQ )、スライドはこちら(https://www.gdcvault.com/play/1026344/Evolving-Emotional-Storytelling-in-thatgamecompany(PDF) )から見られます。
孤島:Alone - Needy(孤独 - 困窮)
草原:Freedom - Joy(自由 - 喜び)
雨林:Uncertainty - Melancholy(不安 - 憂鬱)
峡谷:Hubris - Romance(尊大さ - ロマンス)
捨てられた地:Fear - Resigned(恐ろしさ - 諦観)
書庫:Hope - Togetherness(希望 - 一体感)
原罪:Selfless Sacrifice(無私の犠牲)
特に、「無私の犠牲」については赤で下線が引かれます。
この後に、「エモーショナルエンジン」と彼らが呼ぶ機構についての紹介があります。左と右に分かれていて、その間を循環する矢印が描かれています。
まず左側には赤を基調に
Altruism×Connection(利他主義×繋がり)
Sacrifice(犠牲)
・Togetherness(一体感)
・Joy(喜び)
・Romance(ロマンス)
・We are one(我々は一つである)
・Hope(希望)
・Freedom(自由)
(SPREAD LIGHT)(光を広げる)
そして右側には青を基調に
Selfishness×Disconnection(利己主義×断絶)
Hubris(尊大さ)
・Alone(孤独)
・Melancholy(メランコリー)
・Needy(困窮)
・Fear(恐ろしさ)
・Resignation(諦め)
・Uncertainty(不安)
(DARKNESS OVERCOMES)(闇が打ち勝つ)
と書かれています。
照らし合わせてみると、プレイヤーに与えようとする感情としては孤島は闇(というよりは光の欠如)、草原は光、雨林は闇、峡谷は光と闇の混合、捨てられた地は闇、書庫は光、と概ね光と闇を繰り返しているようです。
そして原罪についてはちょっと特殊です。原罪に属するSacrifice(犠牲)は光側です。しかも原罪に属するのはただのSacrificeではなくSelfless Sacrifice(無私の犠牲)であり、犠牲の極致、つまりはTGCの言うところの光の極致と言えます。最大の闇の中で光の極致へプレイヤーの感情を向けさせる、ここがSkyの中でTGCの目指すところのひとつなのだと思います。実際Jennieさんも「We wanted ultimately to showcase the emotion of sacrifice.(最終的には犠牲の感情を見せたいと思いました)」と語っています。
脱線しました。7つの地方を通して伝えたい感情のテーマ、これはSkyの根幹にも関係するはずですから興味深いです。残念ながらJennieさんはこれらについて詳しく語ってくれなかったのですが…。
(おまけ)「暴風域・原罪」と「天空」のテーマ
さて、これらを踏まえ、暴風域・原罪と天空を「一日の時間」「一人の人生」「一国の盛衰」に当てはめていこうと思います。
ここからは別に根拠はほとんどないので、話半分に聞いてください。
暴風域・原罪
一日の時間:これについては「Storm」って呼ばれてるんだから「嵐の時間」なんじゃない?「雨の時間」もあるんだし…という気はしますが、それを言うと話が終わってしまうので置いておきましょう。「夜」と「夜明け」の間であれば、まず「深夜」なのではないか、という考えが浮かびます。一日を振り返るのが終わり、みんなが寝静まった時間。夜明けまでの長い暗闇。これが当てはまりそうな気がします。次に、「星が失われたために、時という概念がなくなってしまった時間」と考えることもできます。真っ暗ですからね。Switch版ローンチ記念映像(https://youtu.be/0U_57lHMYXo )では星が全て落ちる描写もありましたし。ただ、原罪では欠けた光のようなものが見えます。ここでこれを月ではなく太陽として見るのであれば、「日食」と考えることもできます。星とともに大きな光が失われ、そして再び現れるまでの時間です。
一人の人生:これについては明らかに「死」です。その前の書庫が死を目前にした老年期ですし、何より星の子はここで一旦死ぬからです。
一国の盛衰:書庫が「終末後」でありながらも「生き残った者達」の時代であるなら、暴風域・原罪は彼らもいなくなった後ですから、その空白期間を含むでしょう。そして、私はここに「星の子の時代」、つまり現在も含まれていると考えます。原罪には精霊の代わりに他の星の子どもたちがおり、彼らに光を与えます。そうであるなら、孤島から書庫までが精霊の時代に対応するように、暴風域・原罪も星の子の時代を含むのではないでしょうか。とはいえ、孤島の「夜明け」は星の子が来たからこそ、と考えられなくもないので悩ましいところです。
天空
そもそも天空は王国の外、王国のある星の外の空間です。であれば、天空はこの3つのテーマの全てにおいても外にあるのではないかと私は考えました。
そもそも、一日の時間は天空に適用されません。日が昇るとか沈むとかはその星から見た出来事です。天空には昼も夜もありません。星の外にありますから。
一人の一生についても、天空が死後の世界と考えれば、これは現世の外です。転生と考えてもやはり生死の外でしょう。
一国の盛衰についてはもちろん王国の外ですから当てはまるはずもありません。
もちろん王国を滅ぼした闇は、天に還るべき生命がほぼ失われ、星も全て失われるほどのものだったようですから天空も当時大きな打撃は受けたと思います。過去は違う景色があったかもしれません。ただ、テーマとして、現在の星の子の視点では、天空は3つのテーマを超越しているだろう、ということです。
「日没」に対応する峡谷も実際は常に日没の時間帯だったのではなく夜も存在していることと同じです。
うまい締め方が見つからないのでここでおしまいとさせていただきます。最後まで読んでいただきありがとうございます。