星の子とは
星の子が何なのか、これはとても難しい議題です。
我々が操作するキャラクターであるにも関わらず、ゲーム内では星の子がどんな存在なのかほとんど描かれません。
であるからこそ、アンケートでこのサイトに載せる議題として選ばれたのでしょう。
まずは星の子がどんな概念なのか、そこから迫りたいと思いますが、これはゲーム外から情報を多く参照する必要があります。
結論から言えば、(考察的立場では)星の子は「あなた」、つまり星の子を操作する画面の前のプレイヤーです。
たとえばTwitterなどで我々に運営が呼びかける時、「全ての星の子どもたちへ!」というはずです。つまり星の子は我々なのです。
これだけだと根拠は弱いかもしれません。他にも列挙していきましょう。
実はゲーム内をよく見ていても気づくはずです。
確かにオープニングでは3度「星の子」と呼びかけられます。ですがそれ以外の場面では「あなた」と呼ばれるのです。「あなたはこの先祖の精霊の願いを叶えました」…この文を見た人は多いかもしれません。ゲーム内でさえ星の子、とはほぼ全く呼ばれないのです。「あなたの星の子」とすら呼ばれません。オープニングでも、毎回「星の子」と言われるわけではなく「あなた」と呼ばれる場面があります。
いやいやそれは星の子を操作しているプレイヤーに呼びかけているだけではないか?そう思うかもしれません。
しかし、ゲーム外に飛び出せば、星の子は「プレイヤー」と同一である、と割とはっきり言及されているのです。
2020年、Gnomon Schoolでの講演(https://youtu.be/FwcNVlpymNk )(英語)(書き起こしと和訳はこちら→https://wikiwiki.jp/archeosky/Gnomon%20School%20%E8%AC%9B%E6%BC%94%E8%B3%87%E6%96%99 )において、TGCのリードアーティストのYuiさんはこう言いました。
「キャラクターは、あなた自身であることが前提です」
これだけでは文脈がわかりませんね。順に説明しましょう。
この部分では、開発段階でキャラクター(画面を見ていれば分かるのですが、これは星の子です)に顔をつけるかどうか議論をしたという話をしています。
プレイヤーに親近感を持ってもらうために、確かに顔はあった方がいい。しかし、「表情」をどうするべきか?表情がなければロボットのように見えてしまう。しかし表情をつけてしまうと、プレイヤーが「悲しい」と思っていても、星の子が「嬉しい」という表情をしてしまう可能性がある。これはよくない。なぜなら、「キャラクター(星の子)は、あなた自身であることが前提」だから、という話なのです。
しかし開発側も読心術を身につけているわけではなく、その上星の子の表情を個々のプレイヤーの感情に合わせたものにするというのは技術上でもほぼ不可能です。そういうわけで最終的に、星の子に表情を持たせる代わりに、彼らは「仮面」という機能を作りました。そうすることで、プレイヤーが自己を表現することができるように。そうYuiさんは語っています。
英語は難しいですが、4周年記念のイベントでも、Yuiさんはだいたい同じことを日本語で語ってくれています。(https://www.youtube.com/live/u61srSnHlsQ )
また、たとえば日本語の第1回公式生放送(https://youtu.be/cK4exWD56EA )ではRitsuさんが、星の子の各種ボイスももともとプレイヤーが感情を表現できるように様々な種類が用意されたと話しています。
そもそも星の子が精霊からもらう「感情表現」も読んで字のごとく、「感情」を「表現」するためのもの。シェアメモリーズについても(そしておそらくシェアスペースにも通じますが)表現者たちの季節でのチュートリアルで「あなた自身を表現してみましょう」と言われます。つまり星の子が使えるもののほとんどは、プレイヤーの「自己表現」のためのものなのです。
この「自己表現」についてTGCはこだわりを持っているようです。
インタビューなどを総合すると、彼らはこのように語っています。
「現実世界の差別を持ち込みたくないため、肌の色と髪の色を共通にし、素の外見もほぼ統一している。チャット機能を制限し─すなわち友達になってチャットを解放するか、アイテムやベンチを使わないとチャットが出来ないようにする─感情表現という動作の言語でコミュニケーションを取れるようにすることで言葉が通じなくても仲良くなれるようにする。そして自分で自分の名前をつけるのではなく、フレンドになった相手につけてもらうことで、初めて会う時の先入観を無くす。そうやって外見、身分、人種、性別など現実世界での情報を極力削ぎ落とすことで、プレイヤーは初めて一から自由に自己表現をし、相手の内面を見て仲良くなることが出来る」
つまり星の子は厳密に言えばプレイヤーが彼らの言うところの自己表現をしている姿、プレイヤーの内面あるいは表現したい姿の化身ということになります。
では、星の子はどういう性格を持つ存在なのか。プレイヤーが星の子であるならば、プレイヤーのゲーム内での行動についてのルール、つまり「行動規範」が参考になるはずです。
行動規範はここに書かれています。→https://thatgamecompany.helpshift.com/hc/ja/17-sky-children-of-the-light/faq/466-what-is-the-code-of-conduct/
以下に全文引用します。
「行動規範について
私たちの行動規範は、Skyコミュニティを導く光として、全ての方がともに楽しむためのものとなります。 Skyは、世界中のプレイヤーの皆さんの記憶に残るような心温まる冒険を通して、新しい友情を育み、素晴らしい体験を分かち合える安全な場所を築いていきたいと願っています。それには、一人ひとりの協力が鍵となります。 Skyをプレイいただく際、またSkyコミュニティ、オンライン及びオフラインイベント等に参加される際は、下記の3つの決まり事を尊重していただくようお願い申し上げます。 優しさ ささやかな親切から生涯にわたる友情の発展まで、Skyはどの瞬間も誰かと分かち合うことでより素敵なものとなるでしょう。友人や家族と一緒に、そして一人でいる方を受け入れ、仲間の輪を広げてください。他者の人となりや個性を認め合い、互いの境界を尊重し、私たち一人ひとりの違いを大切にしていきましょう。 思いやり みんなで力を合わせてより美しい世界を創り、喜びを分かち合っていきましょう。必要としている人がいれば手を取り合い、発する言葉や行動が誰かを傷つけることのないよう、いつでも思いやりをもって接しましょう。 感動あふれる世界 Skyは冒険と謎に満ちたわくわくする世界であり、そこにいる私たち一人ひとりが、壮大な物語をともに紡いでいくための重要な役を担っています。家族や友人、旅の途中で出会う人々と、誰もが無垢な驚きを一緒に体験できるよう、Skyがずっと健全で安心して楽しめる世界であり続けられるよう、どうかお力添えください。 Skyの世界の一員となってくださり、ありがとうございます。あなたと、素晴らしい世界を創っていけることを楽しみにしています。 となりにならんで、手を取り合って。 Side by side. Hand in hand.」
これが「星の子」としてのプレイヤーに求められていることとすれば、つまり設定として星の子はこのような性格を持つことが読み取れます。
星の子はどう描かれているか
さて、ようやくゲーム内での星の子の描写について言及することが出来ますね。
まず星の子は「子ども」で、「複数」存在します。タイトルでも「星の子どもたち」、「Children of the Light」と複数形で書かれ、複数人で協力することが前提のギミックも多数存在します。
次に星の子の姿についてです。これは精霊の子どもたちに酷似しています。追慕の季節で登場した「懇願する幼子」などは特にそうです。瞼を閉じている姿の者も1人だけではなく、先導する星詠み精霊の記憶にも登場しますし、AURORAの季節ならびにAURORAバーチャルコンサートで何人も見受けられます。これについてははっきりいって理由は分かりません。今後の言及を待とうと思います。
そして物理的な性質についてです。これにはまたしてもゲーム外での言及を交えないといけません。
星の子の体は固いのか柔らかいのか。確かに星の子は何かに当たると高く澄んだ音を出します。しかしこれについてはRitsuさんが、「何かにぶつかった時に『失敗した』『痛い』というネガティブな感情を持たないように」このような音にしたと何度か語っています。(例えばこの記事などで→https://www.4gamer.net/games/394/G039457/20200130069/ )つまりこの音はメタな意味合いを持ち、これだけを判断材料にしてはいけないのではないかと私は考えます。実際星の子は、たとえば風の預言者精霊からもらえる「バランス」の感情表現などで、高い柔軟性を見せてくれます。
そもそも私としては固いか柔らかいかは精霊基準で考えたいところです。Skyの世界にいた「人間」は精霊なのですから。生前の精霊の性質が星の子と比べてどうであったかを知る機会がない限り、そこまで気にすることじゃないのかも、と思います。
次に星の子に口はあるのかについてです。これは描写されていないだけで、少なくとも「それに近い器官」はあるのではないかなと今は思っています。アイテムで星の子が「食べ」たり「飲ん」だりできるものが存在しますし、星の子が水に潜ると口の辺りから気泡が出ます。
今度は星の子の能力についてです。
星の子はケープで飛ぶことが出来ます。これは恐らく精霊には出来ないことです。彼らについては(天空への道中以外では)飛ぶ舟、あるいは生物に乗っている描写しかありません。
星の子は話すことが出来ます。チャットのメタな機能だけかと思っていましたが、表現者たちの季節第2クエストでははっきりとストーリー内で言葉を語っています。
星の子は感情を持っています。これは星の子=プレイヤーという前提に立てば当然のことになってしまうですが、たとえばムービーをよく見れば結構感情豊かに動いています。
ちなみに精霊からもらうものは「感情表現」、感情の表現の仕方です。英語だともっと端的に「expression」、つまり「表現」そのものです。時代が大きく離れた精霊と星の子でも、地球の真反対にいる星の子(プレイヤー)同士でも何を言いたいかがわかる、Skyの「言語」と言えるでしょう。
星の子は戦うことはできません。できるのは脅威から逃げ、回避し、そして隠れること、闇の蟹を気絶させること、そして闇を溶かして浄化することだけです。星の子はよくいるヒーローのように強い力を持った存在ではなく、むしろか弱い存在としてわざわざ設計されているというのは、各種講演やインタビューでも語られているところでもあります。
その代わりに星の子は光を分け与えることができます。原罪で光の翼を配るのはもちろん、精霊にも光を与えて記憶を解放しますし、それ以外でも火を灯しあったりフレンドとの感情表現を使ったり呼びかけたりすることで他の星の子に光を与え、助け合うことが出来ます。
このように星の子について分かっていることをいくつも挙げることは可能ですが、ではこれらのことから具体的に星の子はどんなものと推測できるか、については説明が難しいところです。個人的な見解としては、「精霊の子どもたちのような体を持ち、光の生物のような能力を持ち、なおかつ精霊のように道具を使いプレイヤーのように話すことができ、プレイヤーの心を持っている」というような感じだと思います。
AURORAバーチャルコンサートではもっと端的に、「光の蝶が、光の生物が残した光によって精霊の子どもたちのような姿に変化したもの」と描写されています。どのようにして変化したのか、というのは正直あの通りではないとは思うのですが、少なくともこれは運営から提示された、「星の子とは何か」の答えのひとつなのかな、と思います。
ゔおおおおおおっナイスぅ!
めっちゃマキシマイズの参考になりますね...😮
あの仮面って表情隠すためやったのか...アイコンで半分外しててごめん...(=二次創作顔ありは愚の骨頂)
勢い余って8回いいねしちゃった😋